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第23巻 こんな低音楽器あったんや!

私は普段個人的には訳あってマンドロンチェロを弾いています。(その訳は聞かんといて、でも酒飲んだら言うかも)従って、低音系の音の魅力に取り付かれている一人でございます。でも私も見たことも実際に音を聴いたこともない楽器があるんですよね。今回は、昔マンドリンオーケストラで使用されていたと思われる低音系楽器をご紹介しましょう。ひょっとするとこれら以外にもあったかもしれませんが・・・。

1 キタローネ(Chitarrone)

大きさも重量もコントラバスに対比される最低音楽器らしい。形状はギター形でエンドピンを有している。単弦の4コースで調弦はG,D,A,Eに合わせる。指板にはフレットが打ち込まれており、指ではじいて楽器は立てて弾く。コントラバスのように弓は使用しない。1890年にイタリアのミラノのメーカーであるモンツィーノが初めて製作したと言われている。

2 アルチキタルラ(Arcichitarra)

ギター系の最低音楽器のひとつ。大きさはヴィオロンチェロに近いもので、エンドピンを立てて演奏する。キタローネと同様にフレットが打ち込まれている。当初はキタローネと同じ調弦をしていたようであるが、ボディの大きさからであろうか調弦はC,G,D,Aにあわせるようになった。従ってキタローネを低調、アルチキタルラを高調と呼ぶようになった。

3 マンドバス(Mandobass)

単弦の4コースで調弦はG,D,A,Eに合わす。ボディはフラットバックになっており、立って弾いても座って弾いても良い。アメリカで多く用いられていたようである。トレモロを奏する楽器であるが、単弦であることが欠点となっている。長所としては・・言葉で表現するのが難しいのであるが、エンドピンが斜めについているので演奏がしやすい楽器であると言うことであろう。

4 マンドローネ(低調)(Mandolone)

複弦の4コースで 調弦はG,D,A,Eにあわす。形状はマンドリン型で大きさは高調(現在使われているマンドローネ、調弦はC,G,D,A)のものとあまり変わらない。ボディ底部にエンドピンをつけて座って弾く。奏法ではマンドバス同様トレモロを使用する。

5 アルチリュート(Arciliuto)

音程は低調マンドローネと同じだが複弦4コース(G,D,A,E)のほかに3本の単弦を有する。これらの調弦はE♭,D,Cにあわす。これがあることによってマンドリン系楽器では最低音を出すことが出来る。イタリアのカカラーチェ社の統制品として製作されていたようである。

ちょっと堅苦しかったですか。じゃあ、次巻はくだけますね。


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