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第35巻 狂うんですねぇ

狂っているのはイグチの頭だけにしてくれー。という声が聞こえてきそうですが、めげずに書きます。え〜、楽器を弾いていて狂うといえば気が狂うのではなく「音が狂う」という使い方をするのが一般的であります。しかし一口に音が狂うと言いましても漠然としていますよね。チョットそのあたりを具体的に書いてみましょうか。

1、調弦が狂う
曲を弾いている間にマンドリン系楽器の復弦が狂ってしまうという現象がありますが、これは半ば当たり前と言うことができます。この解決策は狂った弦を再び正しく合わせればよいのです。しかし、これとは違って、音を合わせたのにすぐに低くなったり高くなってしまい、何回合わせても狂うことはないでしょうか。そういった場合にどうすればよいか、ちょっと思い当たることを箇条書きしてみます。
  • 弦を張り替えてみる。弦が古いことによって調弦が狂いやすい場合があります。
  • 弦の張り方を確認する。糸巻きの穴の部分で弦が滑ってしまう場合があります。特にマンドリンのE、Aは滑りやすいです。(ちなみに弦に引っ張られて糸巻きが逆回りすることは先ずありません)
  • ナット、ブリッジの溝を確認する。これを接点の確認といいますが、ここのすべりが悪いと音が狂うだけではなく、こもった音になったりします。

2、ピッチが狂う
開放弦で調弦を完璧にしたのに,フレットを押さえると音が低かったり高かったりすることはありませんか。これはブリッジの位置がおかしいので起こる現象です。マンドリンの場合、ブリッジは楽器の表面板に置いてあるだけですので動かすことができるのです。(接着剤などで貼ってしまわないようにしてください) 従って特に動かした覚えが無くてもブリッジは動いてしまうことがあるのです。そんな場合はブリッジを正しい位置に動かして音程を合わせます。
では、正しいブリッジの合わせ方は・・・まず各弦の12フレット上のハーモニクスと実音を正確に出してみます。
 *ハーモニクスより実音のほうが音程が高い場合は、ブリッジを後ろに下げます。
 *ハーモニクスより実音のほうが音程が低い場合は、ブリッジを前に上げます。
つまり、ハーモニクスと実音のあう場所が正当なブリッジの位置と言うことになります。楽器の表を上にして両足でしっかりはさむように固定し、ブリッジの両端をこれまたしっかりつまんで前後に動かしてみてください。チョット慣れれば皆さんにもできますよ。    

3、でも音程が狂う
上記の1,2の問題を解決しても音程が合わないという場合、楽器そのものに問題がある場合があります。これを解決するには修理が必要な場合があります。具体的にはネックが反っていたりすると、いくらナットやブリッジをいじっても解決はされません。ネックが反っている場合には、微妙な反りはわかりにくいのですが、ハイポジションに行くにしたがって押さえにくくなると思います。これはネックが弓状になっているからです。また、場合によってはフレットの打ち込み位置がずれていることもあるのです。
この手の問題は専門家に見てもらって処置をすることが一番です。イグチが解決しますのでご安心下さい。 
このように音って結構敏感なんですよね。何かがおかしいときは、まず音にその異変が出てくることが多いので音に対してはちょっと神経を使ってみてください。実はこれが良い音を聴き分けるのにも大きく役立つのです。


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