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第40巻 オールド?

私のお店ではオールドマンドリンを取り扱うことがよくあります。今までにもこの雑談コーナーでオールドマンドリンについて書くことがありましたが、そもそもオールドって何?って思っている人もいらっしゃるでしょう。これは定義づけがあるものではありませんが、ここではどういうものがオールドなのかということを私なりの観点でお話ししてみましょう。

1、製作年代
今は2006年ですので、現在から遡って70年ほど前、つまり1935年から1940年頃以前のものを指してオールドという見方が一般的です。わかりやすく言えば、第2次世界大戦以前に作られたものということです。と言うことは、あと10年から15年すれば戦後のものもオールドの仲間入りをする事になりますね。現在オールドで多の楽器に多いのは、1900年前後あたりに作成されたもので、そのころのイタリアはマンドリン全盛期でありました。

2、製作者(誰が作ったのか)
オールドという言葉だけだと、作成された年代だけで判断すればよいのではと思いますが、いわゆる「オールド」という言葉には「古い」ということだけではなく、「年数が経って熟成された楽器」という意味合いがあります。では、このような楽器は一体誰が作ったのでしょうか。
正直申しましてただ年代が古いだけと言う楽器もたくさんあります。ところがマンドリンの世界にも銘工といわれる人、或いはそれに匹敵する技術を持った人はおり、そういう人たちが作った楽器というのは現在でもその輝きを失うことはありません。むしろ作った当初よりも素晴らしい輝きを放っている楽器があるのもも事実です。
ただ、そのような楽器は実はそうたくさんはありませんし、それを見極めるのもそう簡単なことではありません。そういった楽器を指して「オールド」という呼び方をしていると言うことです。

3、保管の経過
楽器が作られて現在に至るまでどのような環境で、どのような状態で保管されてきたかと言うことはその楽器がオールドとして生きるかどうかに大きく関わっています。楽器は木で出来ているものですので、どれだけ銘工が作ったものであっても、保管が悪ければただの木の塊になってしまいます。
逆にさほど著名な製作者によるものでなくても、保管と状態が良ければすばらしい楽器になることもあると言うわけです。つまり時間が楽器を育てると言ってもよいと思います。
私は以上のような3点(もちろんこれら以外にもあるかもしれませんが)について重要な要因と考えています。オールドについて聞きたいことなどがありましたら、いつでもご質問ください。
また、オールド楽器を見たいと言う方も(見るだけでもいいのです)、お気軽にご連絡ください。


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