31 刺身と楽器

はい、皆様!久しぶりに訳の分からない表題が出てきました。
やはりイグチはこれくらい頭がおかしくないと本領発揮とはいえないですね。では、始めちゃいましょうかぁ。

まず最初に皆さんはお刺身を食べられたことはありますよね。おすし屋さんなんかで食べるとこれまた美味い!刺身をツマミにして飲むお酒も最高!もう書いてるだけでヨダレがダラダラ~であります。
なんか話がいきなり脱線しそうですが、今回は刺身を食べる話ではないのでございます。

刺身で使う魚にも色々ありますが、例えばマグロを例にしてお話ししますと、ご存知の通り、赤身、中トロ、大トロなど1尾から色々な部位の刺身が取れるわけであります。当然のことながらこれらの部位の違いによって、味そして値段が違うわけですね。霜降りの大トロなんて高くてなかなか食べられないですが、物凄く美味しいわけですし、やっぱり食べたいと思うわけですよ。私などは食い意地が人一倍張っていますので、何度でも食べたいわけであります。(また脱線しそう)

ところで皆さん、実は楽器にも同じ様なことが言えるのです。何が同じかと申しますと、楽器に使う材料には、松やカエデ、ローズウッドなどがありますが、これらにも魚の赤身やトロに相当する部分があるのです。したがって、お値段の高い楽器は「トロ」を、そうで無いものは「それなり」の部位を選んで使う、ということが楽器作りには必要になるのであり、またそれが楽器となった時に音や性能、耐久性に影響を及ぼすわけです。

魚をさばくのが板前さんならば、材木をさばいて楽器を作る人が楽器製作者と言うことになりますね。ですから製作者の皆さんが材料選びをする段階から楽器の製作は始まっているのです。よく材料を見極め、吟味して作っているんですよ。
私はいつも身近に見ていて物が作れるって羨ましいなあと思います。これを読んでいる人の中にも物づくりが好きな人がいるかもしれませんが、もし楽器を作りたいなどと思う方がいましたら、その時はご相談させていただきましょう。ひょっとしたらあなたが銘器を作りだす人になるのかもしれません!

<ご注意>
環境破壊の問題もあり、昔より良い材料が手に入りにくくなってきているのが現実です。