ようこそ!絃楽器のイグチは、東京・代々木にあるマンドリン・ギターの専門店です。

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第18巻 楽器も麻疹にかかる?

 このタイトルを見ていよいよイグチも気が狂ったかとお思いの方がいるかもしれませんが、そもそも気が狂う人というのは頭のいい人、きれる人なんですよね。そこへ来て私なんかは狂うほど頭が良くないので安心です。ですから掲題も大真面目で書いていることを最初にお断りしておきます。
えーっ、楽器(マンドリン、ギター)というものは木で出来ております。従いまして生き物である木を伐採し、皮をはぎ肉を切り裂くようにして楽器の材料にしてゆくわけです。(これだけ書くと何ともむごたらしいですね。)当然ですが、材料の姿になった木は単なる板なのです。しかし皆様の手に渡るときはなんとも流麗な音楽をほうふつとさせ、うっとりする気分にさせてくれるのです。
ちょっと音楽はここでは置いておきましょうか。楽器を「木で作った工作物」としてみてみると、実はついさっきまでは単なる板切れ、いやひょっとすると、ついこの間までは地に根を生やして光合成をする生き物だったのです。無理やり木の意思を無視して(木に意思はありませんが)人間の都合で楽器にさせられてしまったのです。つまり、新しい楽器は新しい材料(木)で作られておりますので、まだ盛んに呼吸をしているのです。もちろん乾燥はさせるのですが、それでも出来上がった当初というのはまだまだ元気なのです。そこで起こる現象があります。特に秋から冬場に多いです。

 1、 ネックが反ったりする。

 2、 ネックにバリ(フレットが飛び出す)が出る。

 3、 ピッチが合わなくなる。(調弦がしにくい)

これらは全て木が縮んだり動いて起こる現象です。木は生きているという証拠とでも言いましょうか。でも皆さん、もしこのようなことがあっても心配しないでください。多くの楽器は大なり小なりこの道を一度は通るのです。そこで言っておりますのが、人間で言うところの「麻疹」みたいなものだということなんですね。お分かり頂けましたでしょうか。
上のような症状が出ましたらいつでもご一報ください。すぐに手当てして差し上げましょう。寒くなってきたらトラブルの予防策としましては弦楽器専用のポリッシングオイルを塗ることをお勧めいたします。絃楽器のイグチでは「イダオイル」という大変良い物があります。不思議なことに弦に塗ると音も良く出るのです。(根拠はありませんが)一度お試しあれ。


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