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第29巻 アトムの夢

今年も残り少なくなりましたが、2003年というのはどんな年だったかといいますと、「鉄腕アトム」が生まれた年なんですね。東京のJR高田馬場駅では作者手塚治虫ゆかりの地であることに因んで、電車の発車ブザーがアトムのテーマ曲なんです。アトムといえば私がまだ子どもの頃によくテレビで(もちろん白黒)見ていました。10万馬力なんて想像も出来ませんでしたが、私にとってアトムは憧れで、こんな風に優しくて力持ちになりたいと思ったものです。
アトムはロボットですが、人間と同じように感情を持っている非常に高性能なロボットなんです。むしろ人間より人間らしいかもしれません。今年はアトム生誕の年ということもあり人型ロボット開発の競争が激しかったようで、かなりのレベルのものが登場しているようです。しかし、まだアトムのレベルまでは至ってないようですねえ。
ロボットではないけれど、現代の生活の中には多くのコンピュータ、機械、電子機器があり、私たちはこれらの物によって支えられているといっても過言ではありません。そして、これらの機器はどんどん進化し、より便利な生活が追及されています。最近街中で携帯電話でメールをしている人を良く見かけます。しかし、それを眺めていると「機械を使っている」というより、「使われている」ような気がしています。つまり、携帯メールに頼っていたり、場合によってはそのメールに振り回されたりしています。自分の手と足とか目と耳とか、実態に触れずに物を感知しようとしているようにも思えるのです。こんな言い方はおかしいかもしれませんが、「人がロボット化してきている」かのように感じるのです。
しかし、これはある意味、必然であり、なるべくしてそうなっているようにも思います。それとともに人々の感情もやや単純になり、突然悲しんだり激高したり、あるいは行過ぎたジョークと強い刺激を求めて人を傷つけたりすることもあります。
ここでアトムの話に戻ると、アトムはロボットでありながら、最期の最期まで地球を愛して人を愛していました。どうすれば人とロボットが共存できるのか、健やかな地球で穏やかな生活が出来るのか。
うーん、こんなことって難しいのでしょうかねえ。今の世界情勢を見るとなんだか悲しくなりますよねえ。でも、嘆いているだけでは何も変わりませんから、私たちの周りで出来ることから考えてみても良いかもしれません。
私たちは普段音楽に親しみ、楽器を演奏することで表現することを学び、楽曲を理解することで気持ちをこめることが出来ると思います。もし音楽を通じて人が癒されるならば・・・いや、そんなことを考えるよりも自分が癒されることが大事・・・そこがスタートなのかもしれません。
鉄腕アトムは漫画の世界ですが、もし実在したらこの現代をどう思うのでしょう。嘆くのでしょうか。それとも・・・。私は思うのですが、アトムが想う事は私たちの夢のような気がします。ひょっとしたら皆さんの中にもアトムは存在しているかもしれませんよ。以上、アトムファンのイグチでした。


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