ギターやマンドリンは木でできた共鳴体を振動させて音を出す楽器です。
楽器がよく乾いていると振動しやすくなるため、音が響きやすくなります。逆に湿気をふくんだ楽器は響かなくなってしまいます。
湿気を含んだままの楽器が極度に乾燥すると木が縮もうとし、割れや反りの原因となります。
楽器は生きています。普段の小さな心がけ一つで、状態が良くも悪くもなるものです。
○ 普段の注意事項
楽器を弾いた後は必ずクロスで本体の汗を拭き取る。
弦を替える時に、指板の汚れを拭き取る。(フレットのサビ、ネック反りを予防)
楽器をケースにしまう時ネックにクロスを巻いて固定する。
糸巻きに時々油をさす。(摩耗・サビ予防)
楽器を長期間弾かない時は弦を緩めておく。
ストーブの近く、車中など、温度の高い所に置かない。(接着ニカワが融ける)
チェックリスト
症状…金属的な音がする
原因…接点(注1)の不良
症状…音がこもったり詰まった感じがする
原因…接点(注1)の不良、ブリッジの高さが不適正、弦高が低すぎる
症状…音がびびる(開放弦の場合)
原因…弦高が低すぎる、接点(注1)の不良、ネックが反っている
症状…音がびびる(押さえている場合)
原因…弦高が低すぎる、フレットが減っている(注2)
症状…音程が合わない
原因…ネックが反っている、弦の不良、又は老朽化、ブリッジの位置が不適正
症状…ハイポジションが押さえにくい
原因…ネックが反っている、弦高が高すぎる、ブリッジの位置が不適正
症状…弦が切れやすい
原因…接点(注1)にギザギザができ歪んでいる、糸巻きの不調(堅すぎるなど)、部品の摩耗
(注1) 接点・・ブリッジ、ナット、糸巻き等と、弦が直接当たっている部分
(注2) フレットが減っている・・フレットに弦の跡(溝)ができている状態