36 聴くこと、弾くこと、出ること

聴くこと…

聴くといえば、音楽を聴く、演奏を聴く、人の話を聴くというのもありますね。
これは「聞く」とはどう違うのでしょうか。
国語の時間ではありませんので専門的な解釈は私には出来ませんが、その文字から来るイメージでお話してみると、「耳を傾ける」とか「関心・興味を持つ」という意味合いが入っているように思います。そういう聴き方をすることで、「違い」や「表現する人の意思」を受け止めることが出来るのではないでしょうか。また、演奏を聴くという事で言えば、演奏者がどんな音を出しているのか、或いは出したいのかを感じ取ることができ、そうすることで自分が演奏するときにどのように演奏するのか、或いはしたいのかを表現できると思うのですねえ。

弾くこと…

大まかに言えば演奏することですが、もう少し細かく見てみましょう。
「練習曲を弾く」という言葉を引用をするとしたら鍛錬とか訓練という意味合いもあるように思います。
つまり基礎の練習の積み重ねということです。この積み重ね無しに音楽を奏でることは難しいのでしょうね。
それと今も言いました「音楽を奏でる」という活用も弾くことです。これら2つはとても密接な関係にあると思います。みなさんは普段どのように弾いていますか?

出ること…

演奏会に出る、人前に出る、それから世に出るなんていうのもありますねえ。「出る」には何が必要なのでしょうか。
これも私の勝手なイメージだけでお話ししますと、決断とか覚悟といった類の意志がないと、なかなか出て何かをするということは怖くて出来ないかもしれません。まあ演奏会に出るのにどんな決断が必要なんだと聞かれるとチョット困りますが、逆に何も考えすに何も決めずに出て果たしてどんな演奏が出来るのかとも思います。
それからコンクールに出るというのもありますが、これなどは、まさに決断と覚悟は必要でしょうね。コンクールを経験する人はそんなに多くはいないと思いますが、でも出た人に聞くとこの経験値はとても大きいものだそうです。決断したことで出る、出たことで自信をつけるということが多いのですね。
事の大小こそあれ実は我々はいつもこの決断する機会に見舞われているといっても過言ではないと思います。

聴くこと、弾くこと、出ること、この3つは普段はあまり関係ないと思いがちですが、実はどこかで繋がっているように思います。皆さんの日常の生活の中やクラブ、団体の活動の中にこんなことを感じる時はないでしょうか。ちょっと意識してみると面白いかもしれません。